みなさん、こんにちは。
先日のイラン研修時に、イランのシラーズから車で20分ほどの場所にあるゾランヴァリ社の染色工場に見学に行ってきました。
すごく広い敷地は、東京ドームくらいあり倉庫が何棟もあります。
ゾランヴァリギャッベは天然草木染にこだわり最高品質の色糸を使用してます。
今回はその染色工程を紹介させてください。
大量に積み上げられた、ギャッベの糸たち。遊牧民の女性が紡いだ糸がこの染色工場に集められます。
手紡ぎの糸は太さが微妙に違うため、太さごとにまとめ直していきます。均一に染め上げるため、織り手の技量に合わせて出荷するための大事な工程です。
1日で1人が紡ぐ糸は500グラムだそうです。この大量の糸を集めるのに、いったいどれだけの時間がかかってるんでしょうか。
こちらは積み上げられた天然染料です。こちらは緑色を出す「ジャシール」という葉が入っているそうです。ゾランヴァリの染色は色によって違いはあるものの、糸と同量の染料を惜しげもなく使っています。ギャッベの色褪せない自然な優しい色がこの大量の染料から出来上がります。
染色博士ことレザー・レザリさんにギャッベの染色について教えていただきました。
1000年以上前から天然染料は使われていたそうで、ザクロの皮、クルミの皮、ジャシール、ウコン、ザクロの皮、ドングリ、西洋茜などの植物染料や、サボテンに寄生するカイガラムシの動物染料があります。化学染料より天然染料の方が、色が退色しにくく、今でも色あせる事なく残っているものは天然染料の絨毯です。
ゾランヴァリが草木染めによって作り上げる色糸の数は、なんと300種類以上もあります。
大量の染料と大量の糸を一緒に大きな巨大な窯の中に入れて、グツグツと火をかけて染色していきます。
男性が3人がかりで窯の中をかき混ぜてます。どの色を染色するにも大変な重労働で、一番時間がかかるのは色は「赤色」で48時間!
私も体験させてもらいましたが、かなり重い!そして横で見る男性の視線が痛い!お仕事お邪魔してごめんなさい。
使い終わった染料は畑の肥やしに使うそうです。ギャッベって天然素材で、100年使えて、廃材を肥料にも使って、究極のエコ商品ですね。
染め上がったギャッベの色糸は、広い敷地内で干されます。並んだ色糸がとてもきれいです。
染め上がったギャッベの色糸たちが、色別に分けられ倉庫に集まります。
ここまでの工程を経てシラーズの染色工場から、ギャッベの織子の遊牧民の女性に糸が配られます。
いかがでしたでしょうか。
ゾランヴァリギャッベ染色の秘密が少しでもおわかりいただけましたでしょうか?
見てくださった方ありがとうございます。 坂口
お気に入りの1枚を見つけるのは大変ですよね。
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