トルクメン絨毯は、イラン北東からウズベキスタン、トルクメニスタン、アフガニスタンにかけての広大な草原地帯で織られ、古くから遊牧民によって織り継がれてきた手織り絨毯です。
元々、彼らは移動式住居で生活し、家族のために織った絨毯は、単なる敷物ではなく、“祈りと誇りの象徴”でした。
中央に整然と並ぶ紋様【ギュル】は、部族のシンボルであり、それぞれの家系の「紋章」のような存在。
形や色、線の太さひとつにも意味が込められています。地域によっては花を表し、またある地域では魔除けや繁栄を意味するといわれています。繰り返される幾何学模様は、見る人の心に静かなリズムを刻み、どこか神聖な印象を与えます。
深みのある赤色のフィールドに、黒やアイボリー、藍のラインが映えるそのデザインは、まるで時間を超えて語りかけてくるよう。羊毛はしなやかで、踏み心地は柔らかく、それでいて芯のある強さを感じさせます。
この一枚敷くだけで空気が変わり、部屋全体に温かみと深みが生まれます。一枚の絨毯が、まるで部屋に「物語」を吹き込むようです。

















