絨毯全体をリズミカルに区切る大きな菱形の枠組みは、ギャッベによく見られる大地・安定・家族の守りを象徴する構図した一枚。
その中にさらに細かな装飾紋様が詰まっており、視線を惹きつけます。カギ型(フック型)の紋様は、魔除け・守護・羊の角などを象徴するとされる部族的な伝統紋様です。
生成り・赤・深緑・藍・オレンジなど、自然由来の染料による色がバランスよく使われており、古いギャッベらしい味わいと温かみがあります。また、明るいブルーがさりげなく織り込まれ、まるで空の情景を織り込んだような、軽やかな抜け感を生んでいます。
一部の遊牧民や織り手は「動物は織らず、象徴的な形だけで想いを表現する」という考えを持つこともあり、これは無駄のない美学とも言えます。

















