先日放送された TBS番組『マツコの知らない世界』ペルシャ絨毯・ギャッベ特集を見て、「もっと詳しく知りたい」「産地ごとの違いを知りたい」「実際に触れたみたい」いう方が多いのではないでしょうか。実際、放送後に当店のホームページへのアクセス数も一気に上昇し、初めて絨毯の世界に興味を持った方が増えています。
テレビで触れられたのは、手織り絨毯のごく一部。本当の魅力は、その何十倍も深い歴史・文化・技術の世界にあります。
この記事では、当日の放送内容を一歩深く掘り下げ、ペルシャ絨毯とギャッベをもっとわかりやすく「専門店ならではの視点」でお伝えしていきます!
ペルシャでは古くから、絨毯は「家の資産であり、家の文化であり、家族の歴史を刻むもの」として受け継がれてきました。その理由は大きく3つあります。
どの産地も地域ごとの文化・信仰・自然をモチーフにした模様を持ち、まるで絵画のような表現力があります。タブリーズの花文様、イスファハンのアラベスク(唐草文様)、ビジャーの力強い幾何学文様。「織りで絵を描く」 と言われるほど、高い芸術性を持ち合わせいます。
ウールは湿気を調整し、夏はさらり、冬はあたたかい。織りがしっかりしているので家具跡も戻りやすく、日々の暮らしにやさしい素材です。また、世代を超えて使えるだけの耐久性があり、ペルシャの家庭では親から子へ受け継がれていくことも珍しくありません。
③ 文化と歴史を感じられる存在
模様には祈りや自然観が込められています。ギャッベの遊牧民のモチーフは、家族の幸せや自然への感謝が形になったもの。都市部のペルシャ絨毯は、長い文明の積み重ねを表現しています。敷物というよりは、暮らしを豊かにしてくれる文化そのものだと思っています。
ペルシャ文化の中心として千年以上の歴史を持つ都・イスファハンは、宮殿やモスクの装飾に象徴されるように、都市そのものが芸術と言われるほど豊かな文化が息づいています。絨毯もその伝統を色濃く受け継いでおり、素材選びからデザイン、仕上げに至るまで非常に高い完成度を誇ります。ウールとシルクを織り交ぜて作られるため、光の角度によって色がわずかに変化し、まるで絵画が呼吸しているかのような奥行きが生まれます。中央のメダリオンやアラベスク文様は気品にあふれ、空間を格調高く整えてくれる存在です。その完成度の高さから「いつかはイスファハンを」と憧れを抱く愛好家も多く、ペルシャ絨毯の中でも特別な存在として語られます。細部の美しさ、シルクの輝き、デザインの完璧な調和、すべてが名門と呼ぶにふさわしい仕上がりです。ずっと眺めていたくなるような華やかさと静けさを併せもち、リビングや客間など「特別な場所」にふさわしい絨毯です。ぜひ当店一押しのエスファハン産をご紹介している以下の動画もご覧ください。
タブリーズは古くから芸術家や商人が集まり、絵画・陶芸・織物が発展した「アートの都」として知られています。そのため絨毯のデザインも非常に多彩で、花畑の風景、バラやアイリスなどの植物、動物モチーフ、さらには物語のワンシーンを描いたものまであります。織りの細かさも群を抜いており、一枚の絨毯をじっと見ていると「どうやって糸でここまで描けるのか」と驚くほど精密。柄の一つひとつが計算されて配置されており、絵画的な美しさと芸術性が調和しています。リビングや玄関ホールに敷くと、一瞬で空間の主役になり、家全体が品よく華やぐタイプ。来客時の会話のきっかけにもなり、アート好きの方からも評価が高い産地です。
「鉄の絨毯」と称されるほど丈夫な産地・ビジャー。糸を通常より強く撚り、織り手が体重をかけながらぎゅっと押し込む独特の製法が用いられるため、密度と重厚感が他の産地とは一線を画します。耐久性は折り紙付きで、長年使ってもへたりにくく、遊牧民の生活道具としても重宝されてきました。重さがあるため床にピタッと収まり、家具との相性も良く、安心感が段違いですデザインはシンプルな幾何学文様やヘラティ柄など落ち着いた印象のものが多く、北欧系のインテリアや和モダンのお部屋にもよく馴染みます。絨毯を「実用品としてしっかり長く使いたい」という方にこそおすすめの産地です。
ナインは穏やかでエレガントな色使いが特徴で、日本の住宅にもっとも自然に溶け込む絨毯と言われています。特にアイボリーとブルーを基調とした柔らかな色調は、和室・洋室どちらにも違和感なく馴染み、空間を優しく上品に整えます。織りも丁寧で、ふっくらとした上質なウールにポイントでシルクが入り、柄の輪郭がきらっと控えめに輝きます。派手さはありませんが、毎日見ても飽きがこない、家庭の空気に寄り添うような優しさが魅力です。新築祝い・引っ越し・模様替えなど、「暮らしに上質さを添えたい」という節目にも選ばれやすく、初めて手織り絨毯をお迎えする方にも安心しておすすめできる産地です。
キャビール砂漠のほど近くに広がるオアシス都市・カシャーンは、古代から交易と手工芸の中心地として栄えてきました。水が乏しい厳しい土地ながらも、陶器・タイル・絹織物といった精巧な工芸文化が発展し、その美意識は絨毯づくりにも深く息づいています。カシャーンの絨毯といえば、中央に堂々と描かれる菱形のメダリオン、そして赤・紺を基調とした豊かな色彩が象徴的です。オアシスの恵みを思わせる深い赤、夜空のように落ち着いた紺など、どの色も力強く、伝統的な美しさを備えています。部屋に敷くと一枚で存在感を放ち、空間を一気に華やかに、そしてクラシックな雰囲気へと引き上げてくれます。織りはしっかりと密度があり、細部には花唐草やアラベスクといった精緻な文様が丁寧に施されています。伝統柄でありながら決して重たくならず、現代のインテリアにも合わせやすいバランスの良さが魅力です。「上質な伝統美を取り入れたい」「リビングに主役になる一枚が欲しい」という方には最適の産地で、ペルシャ絨毯らしい気品を存分に楽しめる名門のひとつと言えます。
ギャッベはイラン南部・ザグロス山脈周辺に暮らす遊牧民(カシュガイ族・ルリ族など)の女性たちが、家族とともに生活しながら織り続けてきた手織り絨毯です。もともとは移動生活の中で敷物や寝具として使われてきた実用品であり、その素朴さと温かさが今もなお大きな魅力になっています。伝統的なギャッベは、図案を描かず、その日の気持ちや家族のこと、羊の群れや目の前の風景を思い浮かべながら即興で織られてきました。近年では、品質の安定やデザイン性の向上のために、図案をもとに制作されるギャッベも増えてきています。これにより、昔ながらの自由な表現のものから、整った文様をもつものまで、幅広いスタイルを楽しめるようになりました。染色については、ザクロの皮や藍、茜、クルミの殻などを使った草木染めが今も伝統的な方法として受け継がれています。特にゾランヴァリは天然染料の美しい発色と経年変化が高く評価されています。一方で、市場には化学染料を用いて鮮やかな色を表現したギャッベもあり、それぞれに特徴があります。購入時には染料の種類を知ったうえで選ぶことが大切です。太めの上質なウールで織られたギャッベは、踏むとふんわりと弾力があり、使うほどに柔らかく馴染みます。ウールに含まれる天然の脂分が汚れをはじくため、日常使いに強く、夏はさらりと涼しく、冬は暖かい快適さがあります。砂利や岩場に直接敷かれてきた歴史が示すように、耐久性も十分です。一枚として同じものはなく、どのギャッベにも織り手の感性や暮らしがそっと宿っています。敷くとお部屋の空気が和らぎ、家族の時間を優しく包み込んでくれるような存在です。暮らしに温かさと心地よさを添えてくれるパートナーとして、長く愛され続けています。
しっかりと織られた手織り絨毯は、とても丈夫で、ギャッベもペルシャ絨毯も世代を超えて受け継がれるほど長くお使いいただけます。ウールそのものが強く、必要に応じて補修しながら暮らしの中で育てていけるのも魅力のひとつです。イランでは家族の思い出とともに次の世代へ譲る文化も根付いています。
ウールには湿気を吸ったり吐いたりしてくれる性質があり、表面にたっぷり空気を含むことで触れたときにさらっと感じられます。湿度の高い日本の夏でも、意外なほど快適だという声を多くのお客様からいただいています。
手織り絨毯は、作り手の技術や産地の歴史、デザインの完成度などによって評価が決まります。特に優れた作品は、長い時間をかけて風合いや表情が深まり、暮らしの中で大切に使われることで、むしろ魅力が増していくこともあります。実用品でありながら、家族の物語とともに受け継がれていく、そんな存在として喜ばれています。
普段は掃除機を軽くかけていただくだけで十分です。半年に一度程度、裏側からも掃除機をかけていただくと風が通り、より衛生的にお使いいただけます。年に数回、固く絞ったタオルで表面を軽く拭き取ると、毛並みが整いより気持ちよくお使いいただけます。
普段のお手入れができていれば、専門クリーニングは10年に一度ほどで問題ありません。汚れや色味の変化が気にならなければ、そのままお使い続けていただけます。※無理に頻繁にクリーニングする必要はありません。
座布団サイズや玄関マットほどの小さな絨毯であれば、中性洗剤を使ってご自宅で洗うことも可能です。ただし、絨毯は水を吸うと非常に重くなり、乾燥にも時間がかかるため、大きめサイズはプロによるクリーニングをおすすめしています。
使用自体はできますが、なるべく控えていただく方が安心です。粘着力が毛を必要以上に抜いてしまったり、テープの糊が残り逆にホコリがつきやすくなるなどの理由から、普段のお手入れは掃除機がベストです。
大丈夫です。慌てずに、乾いたタオルを押し当てるようにして水分を吸い取ってください。ウールには天然の油分が多いため、シミになりにくいのが特徴です。もし少し時間が経ってしまった場合は、絨毯の下に当て布を敷き、ぬるま湯をかけてからタオルで叩くように吸い取ると、多くのシミはきれいになります。
問題ありません。厚みのあるギャッベは温まるまで少し時間がかかりますが一度温まると保温性が高く、とても快適です。
絨毯は紫外線に弱いため、直射日光が長時間当たると色褪せの原因になります。対策としては以下が効果的です。これだけで色持ちは大きく変わります。
ⅰ)レースカーテンで紫外線を和らげるⅱ)時々、敷く方向を変えてあげるⅲ)長時間の日差しを避ける
大丈夫です。革ベルトは配送時や展示時に絨毯が内側に反るのを防ぐためのもの。お部屋に敷いて馴染んできたら、ハサミで切って取り外していただけます。
問題ありません。家具の跡は一時的につきますが、移動すれば毛足は徐々に戻ります。霧吹きで軽く湿らせ、ブラシで優しく毛を起こすと、早く回復します。
定期的に掃除機をかけていれば発生しません。ウールは吸湿性・放湿性のバランスが良く、虫が住みにくい素材です。ただし、畳んで長期間収納する場合は、防虫剤の使用をおすすめします。
手織り絨毯の魅力は、触れた瞬間に分かります。柔らかさ、光の変化、厚み、糸の密度、色の深みこれは写真や映像ではどうしても伝わりきりません。実際に多くのお客様が、もっと早く触ってみればよかった思っていた以上に心地よいと驚かれます。
調度品の亀川では①ゾランヴァリ正規販売店としての信頼、②現地イランでの直接仕入れ、③1000枚以上の豊富な在庫、④インテリアコーディネーター、絨毯アドバイザのWライセンスの知識、⑤西日本で40カ所以上の展示会開催、こうした体制でお客様が安心して選べる環境を整えています。テレビを見て興味を持ってくださった今こそ、一度実物に触れていただきたいなと心から思います。
手織りの絨毯は、買った瞬間がゴールではなく、そこから始まる暮らしの相棒のような存在です。毎日見るたびに好きになる。そんな1枚に出会っていただけたらうれしいです。気になることは何でもお気軽にご相談ください。三代続いた専門店として、心を込めてお手伝いします。
調度品の亀川/三代目 亀川雅史
TEL084-925-1817
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